2017/11/04

士業の事務所選びって何を基準にしたらいいの?

士業の事務所選びって何を基準にしたらいいの?

士業の事務所を選ぶと言っても、色んなパターンが考えられます。例えば、士業の国家試験に合格した人が、就職先を見つける為に事務所を選ぶ。または、お客様が士業事務所に仕事を依頼する際に選ぶ必要なポイント。そして、実際に開業をする場合に、事務所の場所を選ぶには、どのような事を基準にすれば良いのか。これらの様々な「事務所選び」と言う観点から、解説を行っていきたいと思います。

1.就職先として士業事務所を選ぶ

現在、士業業界は、厳しい時代となっています。就職先を探される方としては、士業の業種によっても異なりはあると思います。また、いきなり開業するには、実務経験の不足や、開業したくても資金がない、人脈がない、顧客がない、集客をする力が不十分だと考える方にとっては、士業事務所に一度は就職をされて、ある程度の力を付けてから独立開業されたいと言う方もいらっしゃる事でしょう。

そんな中で、士業事務所に就職を希望される方では、事務所を選ぶ時に何を基準にしたら良いかわからないと言う方もいらっしゃると思います。一体、どのような所を基準とし、どんなポイントを押さえて就職活動を行えば良いのでしょうか?

1-1.まずはその事務所の力を把握する

士業事務所に就職すると言っても、実際に求人は結構少ない時代となってきているのですが、その中で、どの士業事務所に就職するのかを悩む場合もあると思います。どの程度の数の求人が存在するか、また待遇はどの程度なのかは実際に求人サイトなどで一度確認をしてみると実感がより湧くと思います。

そこで、まずポイントとして押さえておきたいのは、その士業事務所にどのくらいの力があるのか?と言う点です。経営が上手くいっていない事務所に就職したとしても、給料をしっかり貰えない可能性がありますし、経営が破綻して、また違う事務所を探さなければならなくなったとなると、貴重な人生の時間にロスを生じさせるだけではなく、本当に実務と言う観点からすると、しっかり勉強や経験が出来ないと言うマイナスが生じてしまいます。

士業の資格を取ったからには、士業としての業務経験値を増やさなければならず、ただ雑務を淡々とこなすだけの士業は、単なる事務員であって、もはや士業としては必要価値はゼロと言っていいでしょう。それまで、なるべく多くの件数を扱っている事や、取引先が多い事、依頼数が多い事務所を狙う必要があると言えます。

このように、経営が上手くいっている事務所は潰れる危険性が少ないだけではなく、集客力があると言う事は、その分扱う件数も必然的に増えますし、実際にあなた自身が独立開業した時にも、実務経験として大きく影響する事になります。また、取り扱い件数が多い場合、様々な取引先や顧客と関わりを持ちますから、その点でも最終的に有利な結果になると考えられます。ですから、まずは、その士業事務所の実績や、現状を含めた調査が必要だと言う事になります。

1-2.取り扱い分野を把握する

士業事務所と言っても、士業としてできる業務は山ほどあり、業種によっては10000種類を超えるとも言われています。それら全ての業務を1つの事務所がこなしているわけではない為、就職をする際には、その事務所がどの業務に力を入れているのかを把握する必要があります。例えば、自分は離婚問題を取り扱いたいのに、就職した先が相続案件を主に取り扱っているとなると、「うちの事務所は、離婚問題は取り扱っていないから、相続案件を取り扱いなさい」と言われてしまうと、自分がやりたい分野ではない為に、当然ですが不満が出ます。

また、将来的に、独立開業を希望している場合、自分が独立後の事務所で扱いたい分野については実務経験がないと言う不安定な状態で開業する事にもなりかねませんから、最初にあなたが、その士業の資格を活かしてどのような事をしたいのか?について把握した上で、就職する先がどのような業務を行っているのかを二段階で把握する必要があると言う事になります。

1-3.従業員をコマのように扱う事務所は選ばない

これは一般企業と同じ事が言えます。士業事務所が求人を出すと言う事は、原則的には今いる既存の従業員では手が足りないから求人を出すわけです。(足りているが今現在の従業員では能力不足を感じるので有能な人材が1人欲しいという場合もあるでしょう。)
と言う事は、その分だけ仕事があると言う事なのに、十分な給料を払わないのであれば、その事務所は、今の世間一般で言うブラック企業と同じです。

一般の企業と同様に、経営者が居なければ会社自体潰れますが、従業員が居ない場合も同様に会社としては成り立ちません。その事を理解せず、従業員をコマのようにコキ使い、満足するくらい、または生活できるレベルくらいの給料を払わないような事務所は絶対に就職してはいけません。ですから、提示している給料と言うのは、大変重要なポイントと言う事ができるのです。他の士業事務所の求人と比べて、相応であると判断できる事務所の面接を受ける事が大切です。

1-4.面接の段階で選別する

上記の要件をクリアしていたとしても、実際に会って面接をしなければ、事務所の雰囲気もわかりません。この場合に注意が必要な事は、面接官が横柄な態度をしているかどうかと言う点にあります。士業は国家資格を取るだけでも大変苦労しますし、昔からいる士業であれば、お金を支払う依頼者にさえも偉そうな態度を取り、先生と呼ばせている事務所が実際にはまだまだあるのが現状です。

しかし、はっきり言ってこのような士業事務所は完全に時代遅れであり、間違いなくいずれ淘汰される存在であると言えるでしょう。勿論、雇う為の面接なわけですから、お客様に対する態度と、面接に来た方には対応にも多少の違いがあるので、一概には言えない事なのですが、あからさまに態度が大きいとなるとちょっと考えものです。

例えば、実際に依頼をかけるお客様にも、同じような態度を取っている可能性が考えられますし、あなたがその事務所に就職した後、パワハラを受ける可能性も考えられます。これは、1-3.でもお伝えした通り、従業員の大切さを理解していませんし、ブラック企業と同じです。ですから、面接の段階で、相手の話し方や、態度等は注意して見ておくべきだと言えるでしょう。

2.お客様目線から士業事務所を選ぶ

次に、お客様が、士業に依頼をかけたい場合、どのような事に注意して事務所を選ぶべきなのでしょうか?事務所と言っても、現在は多くの士業事務所があり、同じ業務を行っていて、どこに問い合わせをすれば良いのかわからないと言う事もあるでしょう。ここでは、お客様自身が士業事務所を選ぶ時に、必要となるポイントについて見ていきましょう。

2-1.問い合わせ段階で選別する

士業事務所をいきなり尋ねると言う事もあるでしょうが、現在は基本的に、まずは問い合わせを行うと言うのが一般的だと言えます。それはメールであったり、実際に電話を架けたり、初回無料等の相談に乗ってもらうと言う方法です。どれにも言える事ではあるのですが、まずは応対の仕方、態度などに注意しておく必要があります。機械的に業務さえ行えば良いと思っているような士業は、残念な事に沢山います。

士業事務所に依頼をかけたい、相談したいと思う場合、士業を求めている側は、不安や問題を抱えているケースが多くなります。ご自身で解決できるのであれば士業は要りませんが、士業を頼るなりの理由があると考えます。ただ単純に業務だけを遂行すれば良いと考えている士業は、はっきり言ってサービスと言う観点から見ても十分ではありませんし、そのような士業にお金を払いたくないと言う方もいらっしゃるのではないでしょうか?

士業として大切な事は、業務を速やかにこなすだけではなく、依頼者が抱えている不安等も同時に解消する事ができ、業務を完全に遂行してしまう前段階から、精神的なフォローができる事です。例えば、「こちらでお受けします」と言っておいて、どのくらい進んでいるのか?どのような方法で、その案件をクリアするのかを知らせなければ、不安なまま結果を待たなければなりません。はっきり言って、このような対応が出来ない士業は、士業としても失格だと表現できます。

依頼者の抱えている問題について、まずはどのようにしてほしいのか?不安はどこにあるのか?と言う事をしっかり伺い、その上で、このような対策を取ってこのようにすれば大丈夫ですよとまで伝えられるのが良い士業です。ですから、問い合わせ段階から、この士業にお願いするべきかどうか、しっかり見極める必要があります。横柄な態度を取っている、こちらの話をしっかり聞かないと言う士業は、問い合わせの段階で、依頼する対象から省いてしまいましょう!

2-2.料金設定について

士業事務所の中には、料金が高額であったり、無料相談と言っても無料なのは最初の30分だけで、その以降話を聞いて欲しいのであれば、お金を払って下さいと言う事務所が結構あります。しかし、士業を頼りたいと考えているような本当に困っている方々が抱えている問題を30分の間に全て伝える事は不可能であると断言してもいいでしょう。

勿論、無料相談の内容だけでは事足りない為、料金を払った結果、結果的に良かったと言う事もあるでしょう。それは、良い士業事務所を選ばれたと言う事になります。しかし、30分でもろくに聞いてくれていないのに、30分が経過した途端、「はい、じゃあここからは有料ですから、お金を支払って下さい」と言うような事務所は、すぐに「結構です」と言って帰ってしまうべきでしょう。

例え、依頼をかけて業務を遂行してくれるとしても、不満が残ってしまいます。また、他の事務所と比べて料金設定が、はるかに高めだと言う事務所も少し考えものです。勿論、その業務自体に高い料金を払う必要がある程の依頼内容なのであれば良いのですが、ただ単純に士業事務所だからと言って高い料金を設定しているような事務所は、ただの頭でっかちな事務所だとしか言いようがありません。他の士業事務所と比べて、料金設定が妥当かどうか、問い合わせ段階、もしくはホームページ等で料金を確認できる場合については、問い合わせをする前段階で確認しておく事をオススメします。

3.士業が事務所の場所を選ぶ

では次に、士業が独立開業する場合、開業する場所選びについて解説を行わせて頂きます。単純に士業として開業するのだから、どこでも良いと言う事ではなく、場所選びは実は重要なポイントなのです。その場所選びを間違ってしまった結果、士業としての力量はあるのに、経営が成り立たず、廃業してしまったと言うケースもありますから、ここについても見ておきましょう。

3-1.業務分野を考慮して選ぶ

まずは、士業事務所の業務内容として、どのような内容を行うのか?から考えてみましょう。例えば、その地域で起きている問題を解決する業務だけを限定して行ないたいと戦略を立てるのであれば、その場所を選んで開業する必要があります。このように、事務所の場所を選ぶにも、あなたが行う業務内容によっては、ニーズがあるか、ないかを判断して開業する必要があると言う事になります。ニーズがない場所に事務所を設立したとしても、集客が見込めない為、廃業に追い込まれてしまいます。

更に、士業の業務で多くあるのが、国や県、市区町村といった行政機関に書類を提出したり、取りに行く業務があると言う事です。これらの業務を重点的に行う方は、何度も足を運びますから、比較的近い場所の方が業務を行う上でもスムーズだと言えます。それらも、考慮した上で場所を選ぶと良いでしょう。まずは、あなたが士業としてどのような分野で業務を行ないたいのか?また、その業務を行うには、どのような場所が良いのかを事前に調査しておく必要があると言う事です。

3-2.都会・地方は関係ない?市場規模を知ろう!

士業事務所を設立する際に、都会であれば案件も多いだろうし、集客を見込めるからと言って都会を選ばれる方がいらっしゃいます。でもその考え方、本当にそうでしょうか?確かに、都会は人が多い分、絶対的な依頼件数として多くなるのは事実かもしれません。しかし、ちょっと考えてみて下さい。

あなたがそう考えると言う事は、他の人もそう考えると言う事です。そうすると、どうなるでしょうか?必然的にライバルが多い都会に設立する事になるのです。案件が多くても、その業務を行う事ができる士業が多いと言う事は、結果的に不利になる可能性があります。つまり、相当な集客能力がなければ、やっていけないと言う事になるのです。

ですから、都会だから良いと言う選択は安易には行わない方がいいでしょう。都会であろうが、地方であろうが、ご自身がやりたい業務を求めている方が、そこにどのくらい居て、どのくらい集客できるのか?がポイントとなります。

それらを把握するには、市場規模を知る事です。その場所に、どのくらい同じ士業として業務サービスを提供している方が居るのか、案件としては、どのくらいあるのか?を具体的に把握しましょう。

3-3.交通の便はどうなのか?

車でどこでも依頼者の元に駆けつけられますよ!と言う方には、関係ない事となりますが、一般的に事務所を構える際には、交通の便と言う問題も出てきます。これは、依頼者が訪問すると言う意味もありますし、士業がお客様の所へ伺いやすい、若しくは、面会しやすいと言う意味でも、交通の便が良いと言うのは利点となる事でしょう。依頼者のリスクを減らすだけではなく、士業自身の時間も移動時間としては省略されやすくなります。

4.まとめ

今回は、士業事務所を選ぶと言う事から、3つの視点に分けて解説させて頂きました。どの場合であっても、重要なポイントがありますし、おさえておくべき項目はそれぞれあります。特に、事務所の場所を選ぶと言うのは、開業する上で1番最初の段階で考える必要がありますし、一度開業して、この場所はダメだったから引越ししようと、安易に出来るものではありませんから、場所選びは重要なポイントです。勿論、事業が拡大したから会社を引越しすると言うのはプラスですが、マイナスな状態で場所を変えるとなると、費用としても大きな損失を得る事になります。

まずは、ご自身が何をしたいのかを具体的に考え、ここなら大丈夫と言う場所を選びましょう。

また、お客様や、就職先を求める方々にとっても、士業事務所選びと言うのは、大変苦労すると思われます。上記の事を参考にして頂き、良い事務所を選んで頂ければと思います。更に、逆を言えば、現在士業事務所を構えて経営している方にとっても、このような事を重要視して経営していく必要があると言う事ですので、是非参考にしてみて下さい。

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