2017/10/15

実際士業の年収ってどうなの?~資格別でみる士業の年収~

実際士業の年収ってどうなの?~資格別でみる士業の年収~

士業と言っても様々な業種がありますよね。パッと思いつくだけでも、弁護士、行政書士、司法書士、公認会計士、税理士、社会保険労務士などなど・・・。

この士業に関する年収って、一体どのくらいになるのでしょうか?

勿論の事ながら、開業しているか?どこかの事務所に勤務する形で収入を得ているのかどうかによっても、違いはあるでしょうし、開業しているからって、絶対に儲かっていると言うわけではありません。実際に開業をしても、廃業に追い込まれる士業事務所だって存在するのは一般企業と変わることはありません。

しかし、大まかにどのくらい稼ぎがあるのかについては、統計的に説明ができますから、解説していきましょう!

1.弁護士の年収

弁護士の平均的な年収は700万円程度だと言われています。

厚生労働省の、近年の賃金構造基本統計調査の結果を見てみると、弁護士は比較的年収が高い部類になっている事がわかりました。平成26年度で、1100万円以上の平均年収の調査結果が出ています。

ただし、これは各地方によって少し年収に差が出ている事もわかっています。例えば、東京都の法律事務所の場合で、年収が1200万円~1500万円。

しかし福岡の個人法律事務所では大体500万円~700万円と言うデータが報告されています。

各地で、それぞれ弁護士の必要性と言う地域ながらの事情も含まれる可能性もありますし、地方によって報酬の平均額設定にも違いがある可能性がありますので一概には言えません。また、東京と言う大都市で事務所を構えるとなると、それだけで賃料も相当かかる事が予想されますから、それらの事情も含まれる可能性があります。

更に、法務省算出のデータによると、勤続年数によっても年収に違いがある事がわかります。例えば、1年目で300万円程度であったのが、15年目には1200万円を超えているデータもありますから、弁護士として始めに勤務した段階では、年収としては少なめとなる傾向にある事が予想されます。

しかし、これらのデータによると、ボーナスとして支給される金額については、年齢別によって多少の変化はあるものの、上記であげた年収程度の格差はありません。国税庁からのデータを元に、年間の内4か月分で単純計算すると、20代では150万円~200万円程度になっています。30代は、200万円~250万円程度、40代では250万円~300万円程度、50代では300万円~330万円程度となっています。

近年話題となっているのが、司法試験と言う弁護士になるための難関の試験に合格しても、仕事が減っていて中々収入に繋がらないと言う事実も実際にはあります。どの士業にも言える事ではありますが、弁護士の場合、大きな法律事務所に勤務している場合と、小さな弁護士事務所に勤務している場合でも、収入には大きく差が生まれます。それは、依頼される件数や、案件の大きさにもよると言う背景があるからだと推測します。

また、開業して、更に多くの年収を得ている方もいれば、勤務していた時よりも独立開業した時の方が、年収が下がってしまったと言う方もいらっしゃいます。ですから、一概にこれらのデータだけを参考にするのではなく、目標とする年収を稼ぐにはどうすれば良いのかと言う所がポイントになるのではないでしょうか。

更に、弁護士の場合、日本においては相談を受ける段階や、依頼を受ける段階で、相談料や着手金を取るのが一般的です。

しかし、裁判の場合、訴訟に負けてしまうと、成功報酬を貰う事ができませんから、案件によっては、沢山の時間を割いて行った裁判でも、負けてしまってほとんど収益に繋がらなかった等の事実も沢山あります。また、弁護士業界は、時代の流れによって、不況等の経済状況から、裁判をお願いする件数も減っている傾向にある上に、司法制度の改革により弁護士自体の絶対数が増えていますから、業界としては衰退の傾向に向かっているとも言われています。

しかし、従来の弁護士が行う仕事だと言う固定観念を打破し、新しいスタイルで活躍する等、発想の転換を戦略として持ち込んだり出来る方にとっては、弁護士として多くの収入を見込む事ができる可能性も高くなります。弁護士だから絶対に稼げると言う時代ではありませんが、弁護士だからこそ稼げる方法があると言う表現をする事もできるわけですね。

2.行政書士の年収

こちらも統計によると、行政書士の平均年収は600万円前後だと言われています。

しかし、こちらも弁護士同様に、それぞれの形態などにより、年収には大きな幅があると理解する必要があります。行政書士の業種と言うのも、実際には、2000万円~3000万円の稼ぎがある方もいれば、平均数値である600万円前後に到達していない方もいらっしゃいます。ですから、行政書士の場合においても、どのような行動をとって集客を見込んでいるかどうか等が重要なポイントとなってくるでしょう。

ちなみに、厚生労働省の統計によると、行政書士としての年収が1番多い都道府県は東京都となっています。その他に高い数値で上げられている都道府県は、大阪府、愛知県などです。

しかし、これも1つの統計ですから、どのような業務を行うのか等によっても差は出る事でしょう。行政書士の業務で多いのが許認可ですが、この許認可の業務の中でも薬局を開設する許認可申請は、申請料がダントツでトップとなっており、大体120万円程度です。次に申請料が多いのが産業廃棄物処理業の許認可申請となっており、大体60万円くらい見込む事ができます。

これに伴って、扱う許認可によっても、年収に違いが出ると言うデータはあります。

しかしながら、こちらも士業全般同様、集客を見込めるかどうかが、年収に大きな影響を与えるのは事実ですから、行政書士としてどのような業務を行い、経営していくのかがポイントとなるのではないでしょうか。

3.司法書士の年収

司法書士として開業されている方の平均年収は、大体600万円を少し超えるくらいだと言われています。

また、法人や、個人事務所等に勤務されている方等も、それらによって平均年収には違いがあります。大手であれば700万円を超えていますし、小さな企業ですと500万円ちょっとと言った所でしょうか。確かに、司法書士の場合も、大手企業に勤務して活躍する事ができれば、これまでの士業同様に取引先も多いでしょうし、取り扱う案件の大きさや、件数にも違いがあると推測されます。従って、比較的大きい規模の事務所や法人となると、それに沿って年収が上がるのだと思って良いでしょう。

しかし、近年、司法書士としての求人も減少傾向にありますから、就職先が見つからずに、いきなり開業される方も増えています。

しかし、昔からある司法書士事務所に、固定のお客様がついてしまってる等の背景から、取引する相手が見つからずに廃業してしまったと言うケースも見受けられるのも現実です。

大切な事は、どの士業にも言える事ではありますが、開業をした際にどのような行動を取れるのかと言う点にあると思われます。例えば、実際に昔からある小さな事務所に就職が決まり、経営者が引退すると言う事で独立開業してみたら?と言われ、迷った結果独立した方もいらっしゃいます。

しかし、その方も従来の顧客を回して貰う形から開業する事ができていますから、全くのゼロからスタートと言う表現はしにくい状態で軌道に乗せる形をとっています。つまり、司法書士業界の現状を把握し、開業した後も無事に経営を行っていけるように段階を踏む事や、戦略を身に着けておく必要があると言う事なのです。行動次第によっては、資格を活かして大きな年収に繋がると言う事もありえるからです。

4.税理士の年収

税理士の平均年収は、賃金構造基本統計調査によると平成27年度で717万円となっています。平成21年度のデータでは1000万円を超えていましたから、減少傾向にあると言う事がわかります。

しかし、税理士として独立開業されている方の中には、平均年収が1000万円をざらに超えている方も少なくないようです。それに対し、企業等で勤務して働く税理士は、会社の規模にもよって200万円以上の差があると言うデータもあります。勤務型の税理士は、他の士業同様に、年齢に沿って年収が上がっていくシステムとなっており、20代は400万円程度ですが、50代では800万円以上の平均年収と言うデータがあります。更に、役職がつくと収入は上がり、部長クラスになると軽く1000万円を超える年収データが出ています。

ですから、士業の中も比較的年収としては高い傾向にある業種となっているようです。

また、独立開業されている方の中でも、年収が高い人は、上手く顧客を獲得しています。ですから、税理士と言う資格や知識以外にも、開業する場合においてはマーケティング能力が必須となります。うまくいけば、一億円稼いでいる方だっていらっしゃいますから、税理士も他士業同様にやり方の問題となってくる事が予想されます。

しかし、税理士と言う業務は、資格取得後すぐに開業をしても、中々顧客をつけるのが難しい士業だとも言われており、一般的には就職をされる方が多くなる傾向にありますが、将来的な事を考え、実務経験等を増やす意味で就職し、いずれは独立開業される方も多い業種です。

5.社会保険労務士の年収

社会保険労務士の平均年収は、社労士連合会の調べによると、平均で450万円~750万円程度だとされています。中でも、独立されている方は、大体400万円~800万円前後の年収となっているようです。

社会保険労務士は、現在の日本の環境においては、どんどん必要とされる士業となってきており、期待が高まっています。企業は、従業員を雇用する際には、社会保険の加入や、労災等、様々な労務に関わる登録や処理を行わなければならないわけですが、これらのプロが社会保険労務士(通称:社労士)となります。

また、近年、過労死問題や、ブラック企業の問題から、企業としても、雇われている従業員側としても、専門的な知識を求める傾向にある為、社労士としては活躍の場は増えている傾向にあると言えます。また、常に変化する制度等に、企業側が追いつけないと言う背景もある事から、今の日本においては必要とされる機会が増えているのが現状だと言えるでしょう。

そのような観点からすると、社労士としての収入は大きくなる事が予想されますし、顧問先をしっかり確保する事ができるのであれば、独立開業すると大きな収入を見込む事もできるでしょう。

ただし、安易に考えるのはタブーです。

他士業同様に、経営をしていく為には、様々な戦略が必要ですし、社労士だからと言って絶対に成功するなんて考えているようでは、確実に失敗してしまいます。確実な年収に繋げる為にも、それなりの努力は必須だと言う事を肝に銘じておく必要があると言えるでしょう。

まとめ

ここまで士業の年収について、士業別に解説を行ってきましたが、学校を卒業したと同時に士業事務所や法人に就職され、勤務をしてきている方は一定の形で年齢を重ねるごとに給料が自動的に上がっていくのは、一般の企業と同じ事です。

しかし、一般企業と少し違う観点から見ると、士業と言う業種は専門的な知識が必要であり、国家資格でもあります。ある程度の勤続年数を経て、自身の実務経験や、人脈を増やしてから開業される方もいらっしゃいますし、資格を取ってすぐに開業される方もいます
。それは、士業それぞれの種類によっても、多少の違いがあるので、一概にこれが正しいと言う表現をする事はできません。

また、一般企業に勤められていて、一定の社会経験を積んでから資格を取得し、就職・開業される方も大勢いらっしゃいます。データでは、どうしても年齢別に出てきてしまうわけですが、ある程度の年齢を経てから資格取得し、経営を上手くしておられる方も沢山いらっしゃいますから、年齢別のデータと言うのも、あまり気にしない方が良いでしょう。

更に、経営を上手くしていく為には、自身にはすでに沢山の人脈があり、独立すれば必ず顧客がいるし、黙っていてもお客様がやってくると言うような方なら問題ないでしょうが、誰でも始めは開業をした時に一定の努力をしなければなりません。それは、もしかすると取引先があるから大丈夫と思っている方にも言えるかもしれません。

それはなぜか?いつ、そのお客様が離れるかなんて、誰にも予想がつかないからです。

どれだけ実績や人脈があったとしても、企業努力は必要不可欠だと言う事であり、その結果ついてくるのが年収だと思うべきだと言う事なのです。そこでどのくらい成果を上げられるかによっても、年収には大きく影響が出る事が予想されます。例えば、自分は士業の資格を持っているんだから、開業すればおのずとお客様はやってきて、依頼件数も自然に増えていき、安定した活動を行っていけるだろうと単純に考えているようでは、はっきり言って集客は見込めませんし、いずれ廃業に追い込まれます。士業事務所と言えども、集客する為の努力や、知識、活動は必須項目です。

そのような対策をしっかり取って経営されている方は、必然的に年収は高くなって行くでしょうし、一概に士業だから年収はこのくらい稼げると言う目安はないと言う事なのです。士業資格を取るだけではなく、活動をしていく上では違うスキルも必要になると言う事です。

ですから、国などのデータだけを参考にして鵜呑みにする事なく、この士業として活動する上で、どのような対策や、行動をすれば年収がUPするのか?と言う視点で考えなければならないと言う事です。

大切な事は、平均年収と言う数字に囚われずに、年収を上げる戦略を練ると言う事なのです。もはや、士業と言う資格だけでは生き残る事はできない時代となっています。

しかし、士業にしか行えない業務があると言うのも事実です。苦労して取った士業資格を活かし、年収UPを図る為には、まず、一般企業と同じように、経営をうまく行っていかなければならないと言う事です。勿論、企業に就職される方にとっては、少し違うお話になってしまうのかもしれませんが、いつその勤めている企業が無くなるかなんて、未来の事は誰にもわかりません。就職したから安心だと思わずに、一度ご自身で様々な観点から考えてみると言うのも、良いのではないでしょうか。

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