2017/09/21

士業の開業資金ってどれくらいかかるの?

士業の開業資金ってどれくらいかかるの?

一般企業を設立する時と同様に、あなたは士業として開業するわけですから、開業までには様々な費用がかかることになります。その中でも、一般企業では必要とされない、士業特有の費用がかかる事が多くあります。その中身とは、いったいどのようなものなのでしょうか。それぞれの資格で見ていくことにしましょう。

1.行政書士の開業資金

まず、行政書士の国家試験に合格をすると、行政書士事務所として開業をするには、各都道府県の行政書士会への入会が必要となります。つまり、入会しなければ、行政書士と名乗る事ができず、ただの有資格者と言う事になります。ですので、開業するには、行政書士と名乗る為に入会をしなければなりません。この行政書士会の入会については、都道府県によって金額に大きく違いがあります。

例えば、大阪で入会する場合は25万円かかります。思った以上に割高である事が、お分かり頂けると思います。更に、この金額と合わせて、年間にかかる年会費が必要となります。この年会費は月々支払うものではありますが、最初の登録時に3ヶ月分前払いが必要ですので、最初にかかる金額は高めになります。また、これらと合わせて登録免許税の3万円が加算されます。なお、任意ではありますが、政治連盟会費というものがあります。ただし、都道府県によっては、最初に登録をする費用の中に、この入会金がまとめて記載されている場合があるため、任意とは知らずに支払うケースもあるようです。

その他にかかる経費としては、行政書士のバッチです。これは、義務ではないものの、持っておいた方が良いので、各都道府県の行政書士会にて購入します。金額は2500円程かかります。また、行政書士が書類作成した時に押印する「職印」というものがあり、規格などが決まっているので、自分で別で作っても良いですが、手間を省く為にも行政書士会で購入した方が手っ取り早いでしょう。こちらの金額も数千円程かかります。
上記に掲載している以外にも、行政書士会で購入できる物は沢山ある為、様々な物を合わせて考えると、行政書士と名乗る為だけでも、最初にかかる費用としては30万円程かかる事になりますし、その場所や、それぞれで、もっとかかる場合もあります。

この事からお分かりの通り、行政書士の国家試験に合格したとしても、登録などにかかるお金が用意できていないと、行政書士だと名乗る事ができないと言う事実を知っておきましょう。そこに合わせて、開業をする場合は、別途で賃料やOA機器などの機材が必要となりますので、行政書士として開業を目指している方は、これらの費用についても、合わせて用意する必要があると言う事なのです。

2.司法書士の開業資金

次に司法書士ですが、これも行政書士と同様に、任意ではあるものの、登録をする必要があります。登録をしなければ、司法書士と名乗る事はできませんし、業務も行えません。

まず、登録費用に関してですが、司法書士試験に合格後、すぐに就職するなどして事務所に所属している場合については、事務所側が費用を負担してくれるケースもあるようです。ただし、最初から独立を考えている方の場合は、事務所の場所の賃料や、その他の機材などと合わせて、登録にかかる費用も加算される為、開業をお考えの方については、こちらの金額も合わせて用意しておく必要があると言う事になります。登録にかかるお金ですが、まず司法書士会の登録手数料として25000円。そして登録免許税が30000円かかります。次に、日本司法書士連合会への入会金として3万円~5万円程度の金額がかかります。この金額に違いがあるのは、登録しようとする司法書士会によって違いがある為です。更に、登録・入会した後も、年会費がかかります。実は、結構この金額が割高なのです。

司法書士会によって金額に違いはあるものの、大体月に25000円程度の会費がかかります。月に25000円ですから、単純に計算しても年間で30万円程度の費用がかかると言う事なのです。独立したり、最初から開業を考える方にとっては、開業してすぐに集客できれば良いですが、軌道に乗せるまでに、ある程度時間がかかる場合もあります。そこに合わせて別途毎月の経費なども考えると、ある程度大きなお金を用意してからの開業を考える方が無難だと言う事もできます。開業をお考えの方は、これらの金額がかかる事も合わせて準備をしておく必要があると言う事なのです。また、その他に必要となるお金としては、司法書士のバッチに6500円程度。職印に1万円程度かかります。これらは、義務ではないものの、行政書士同様、用意しておくと良いと思われます。

このような費用がかかる事から、実際には合格しても、その内4割程度の方しか登録していないとも言われています。司法書士は、登録なしに活動を行う事はできませんが、登録できる期限と言うものが設けられていない為、登録をしない方も多い傾向にあるのかもしれません。どちらにしても、士業の中でも、開業する事を考える際に登録などの費用は割高ですから、これらも合わせて用意する必要があると言う事になります。

3.社会保険労務士の開業

社会保険労務士は通称「社労士」と呼ばれています。社労士は、前途の行政書士、司法書士と同様に、資格に合格したとしても、登録をしなければ社労士としての業務を行う事はできません。登録は、全国社会保険労務士会連合会です。ちなみに、社労士の登録にも期限がありませんので、合格してからいつでも登録を行う事が可能ですが、合格した後、すぐに仕事をするつもりなのであれば、早めの登録をオススメします。また、社労士の登録にも、費用がかかります。開業をお考えであれば、この費用も含めた上で準備をする必要があると言う事になります。


まず、全国社会保険労務士会連合会の登録に関する手数料は3万円です。更に、登録免許税が2~3万円程度かかります。また、上記に合わせて、管轄の社労士会に支払うお金がかかります。この社労士会と言うのは、複数存在しており、支払う先は、開業する場所、若しくは勤務先がある場所を管轄している先となります。入会金に関しては、それぞれの社労士会ごとに違いがあります。ただし、これらの入会金や免許税、手数料に関しては、社労士の試験に合格し、業務を行う為に登録をする初年度のみかかる金額ですから、一度支払ってしまえば終了ですので、ここはありがたい所ですが、金額としては15万円程度を見込んでおくべきです。いきなり簡単に準備できる金額とも言えませんので、事前にどのくらいかかるのかの詳細を調べておき、用意しておく方が良いでしょう。

また、注意が必要なのが、上記で出てきた全国社会保険労務士会連合会への登録なのですが、登録をする為には、通算2年以上の実務経験が必要とされています。ただし、社労士の試験に合格した後、すぐに登録をしたい場合は、事務指定講習を受ければ登録が可能となります。2年の実務経験が免除されますが、ここでも講習の費用として7万円程度の金額がかかりますから、事前に登録の時期をどうするのか等についても合わせて考えておき、必要に合わせて準備を行いましょう。更に、他の士業同様、年会費はかかります。この金額は社労士会によっても違いますし、独立なのか、勤務しているのかによっても異なりますが、東京都の例を上げますと、開業している方で10万円弱程度かかるようです。この金額は、社労士として業務をしている間、必要な経費ですので、開業を考える方は、この金額についても頭に入れて開業する必要があります。

どちらにしても、自身で開業を考えられる方は、初年度の年会費を含めて、30万円以上はかかると見込んでおくべきでしょう。

4.税理士の開業

まず、税理士の資格に合格すると、法律による税理士法第18条の定めにより、日本税理士会連合会に名簿の登録をする必要があります。登録には、お金がかかり、登録料が5万円、登録免許税が11万円かかりますので、安い金額とは言えません。更に、登録する時には研修を受けますので、それに必要な費用が別途5000円程度かかります。

また、登録費用の他に、税理士会への必要書類を提出の上、入会しなければなりません。税理士会も、他の士業同様に複数存在しています。ですので、金額には、それぞれで差はありますが、大体入会金に4万円程度、年会費が10万円程度かかります。入会金は、入会する時にかかる費用ですが、厄介なのが年会費の金額です。これは、税理士として業務をする上では必ず毎年かかる金額ですし、金額としても高額ですので、税理士として開業をお考えの方は、こちらの費用も合わせて考えなくてはいけません。

開業する場合、金額としては、25万円くらいはかかると見積もるべきでしょう。どちらにしても、税理士会によって違いがある為、入会する税理士会の費用は、事前にチェックしておく必要があると言う事になります。

5.弁護士の開業

弁護士の開業についてですが、これまでご紹介した他の士業と比べると、高額になります。まず、弁護士になった者は、日本弁護士連合会及び所属弁護士会に会費を支払います。それに合わせて、支部会費が必要となる場合もあります。また、ブロック会と言って、弁護士連合会と言う全国8箇所の高裁に対応している連合会に入り、会費を支払わなくてはなりません。弁護士会によって、ブロック会費は大きく差があります。
詳しくは下記URLの法務省のページを参考にして下さい。
http://www.moj.go.jp/content/000077010.pdf

上記のURLを見ていただければ分かって頂けると思いますが、その差がそれぞれの弁護士会によって大きいと言う事わかります。

例えば、千葉県や東京都の入会金が6万円となっているのに対し、奈良県では63万円となっているのです。ですので、ご自身が入会する弁護士会にかかる費用については、他の士業と比べても入念にチェックをしておく必要があると言う事です。また、そこに合わせて、年会費、支部会費、ブロック会費がかかってきますから、こうなると、とんでもない金額になるのがお分かり頂けると思います。

6.士業別以外にかかる開業費

ここまでは、士業別に登録などにかかる費用について解説させて頂きました。開業するとなると、これらの費用以外にも、当然の事ながら、別の費用を用意しておかなければなりません。最初に融資を受けられる事ができれば良いのですが、これから開業しますと言う事務所などに、銀行をはじめとした金融機関がポンと簡単に融資して貰う事は基本的に難しいと考えるべきです。そうなると、士業に関する登録費用などに合わせて、別途開業にかかる費用までも見込んで用意する必要があると言う事なのです。

例えば、事務所をご自宅で構える事ができるのであれば賃料はかかりませんが、賃貸などによって場所を借りる場合は、毎月その費用がかかる事になります。すぐに軌道に乗せる事ができるかどうかと言う問題も出てきますが、半年くらいはかかると見込んで、賃料を含めた金額を用意しておくと安心です。また、賃料とは別に、業務として必要となると考えられるのが、機材などです。

例えば、電話機や、プリンター、事務用品、デスクや椅子、複合機などが上げられます。中でも複合機などは高額になりますから、レンタル等を検討し、それに必要な経費も盛り込んでおく必要があります。

更に、現代では開業をする際に、自分の事務所のホームページを持つ事は必須と言えるでしょう。ご自身でホームページを開設できるのであれば良いですが、ほとんどの方が出来ないと言って良いと思います。このような場合には、別にホームページ作成を依頼する費用が大きく発生すると考えておくべきです。

その他、名刺を準備したり、開業の挨拶状、看板等に至るまでの費用も考えておく必要があります。

それぞれに合わせて、ご自身で用意するのか、専門業者に依頼するのかによっても、多少金額には差が出ますが、どちらにしても必要となる経費である事は間違いありません。

また、テナントなどを借りる際には、内装をある程度変える必要がある場合もありますから、その経費も別途かかると考えておくべきでしょう。どちらにしても、自宅開業なのか、事務所の場所を借りて開業するのかが大きなポイントだと言う事ができます。

毎月かかる年会費などの費用に合わせて、賃料と言うのはその場所を借りている間、絶対に支払う必要がある割高な経費です。それもある程度の期間を見込んで開業費としておかなければならないと言う事です。

7.まとめ

いかがでしたでしょうか。

士業と言うのは、一般企業とは違い、開業費用として別に士業特有の登録費用や、入会費、年会費等が別途かかり、その金額も安いものではない事が分かって頂けたかと思います。その金額も士業によって様々であり、また、その管轄している場所によっても大きな違いがあります。

勿論、一般企業であっても、許可を受ける為に別途費用がかかるケースもありますが、士業の場合も、士業特有の登録費用等については、業務を行う上では避けられません。士業の資格を取るだけでも大変苦労される方が多い中、資格を取って、いざ開業して業務を行うとするだけでも、このくらいの金額がかかってきてしまうわけです。

しかしながら、士業の場合は、法律や、専門的な資格を有しているわけですから、その資格を持っている者にしかできない業務も多くなります。開業をして軌道に乗せる事ができれば、大きな収入を見込む事も夢ではありませんから、開業して成功する為にも、登録をする費用をしっかり盛り込んで考えておくべきだと言う事ができるでしょう。

また、前途でも申しあげているように、かかる費用には違いがある場合が多い為、ご自身が登録をする所にかかる費用については、必ず事前確認を怠らないようにする事が重要なポイントだと言う事もできます。

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