2017/06/22

ホワイト企業化の3つの誤解

ホワイト企業化の3つの誤解

前回、「企業のホワイト化」についてホワイト企業とは何か、なぜホワイト企業が求められているのかをお話しました。
おさらいですが、ここで言うホワイト企業とは「ES(従業員満足)」「CS(顧客満足)」「業績」の3つが揃った企業をホワイト企業と呼んでいます。

働き方改革のニュースを目にしない日はなく、世の中も働き方改革に舵を切っています。と言ってもまだホワイト化について「それは大企業だけの話でしょ?(=中小企業はそんなことは言っていられない)」「従業員が早く帰るということでしょ?(=経営サイドの問題ではない)」とか「生活するのに残業しているのだから削れない」といった誤解から来る意見をよく耳にします。今日はこれらのホワイト化についてよく出てくる3つの誤解についてお話していきます。

誤解1:企業のホワイト化は「大企業だけの話」なのか?


女性活躍推進法が施行され、厚生労働省の女性活躍推進データベースというサイトでは女性管理職比率や有給消化率、一カ月の残業時間平均などの項目を公表しないといけないということになりました。これは従業員301人以上の企業が対象ですので、確かにこの点では大企業に限った話に見えるかもしれません。

一方で新卒採用では大学は独自に法人ランキングや女性活躍をしている企業を取り上げる取り組みをしている大学もあります。この取り組みに使用しているデータが女性管理職比率や有給消化率、一カ月の残業時間平均などの項目が掲載された女性活躍推進データベースなのです。つまり、学生、大学の就職活動では企業研究に企業のホワイト度が使われているということです。つまり大学の企業研究に使われるほど企業がどれだけホワイトなのかという点は学生が重視しているポイントだと言えます。

関わらせていただいている企業の中で、IT業界の企業があります。従業員は50人ほどの企業で、もちろん名だたる大企業ほどネームバリューがあるということはありません。ですがこの企業の採用の応募はひっきりなしにエントリーがあり、「採用には全く困っていない」「来すぎて大変」といううれしい悲鳴を上げていらっしゃいます。

この企業が実行しているのは徹底的に従業員満足を上げること、ホワイト企業を追求することです。例えば、19時以降の残業は原則禁止でみなし残業制や固定残業制でもありません。さらに年齢に応じて年齢手当が支給されます。また、社内託児所を設け、子供手当も支給されます。共働きが当然であるという想いのもと、施策を充実させています。

その結果、採用でも応募者がひっきりなしに来ますし、社員間のコミュニケーションも良くその企業に伺うと、企業のみなさんが家族のようによい関係であることが伝わってきます。これはその企業の経営陣が、ホワイト企業を体現し、CS・業績だけでなくESを向上させることが次世代に繋がり成長していく企業であるということを理解しているからだと言えます。
企業のホワイト化は大企業に限った話ではなく、むしろ中小企業にこそ必要な施策ではないでしょうか。

誤解2:ホワイト化は「従業員が早く帰る」ということなのか?


企業のホワイト化というとよく誤解されるのが、従業員のため(だけ)の施策で、従業員が早く帰るための施策なのでしょう?という誤解です。
科学誌「ネイチャー」に記載された論文によると、人は起床してから15時間以上起きていると、飲酒レベルと同様まで身体機能が低下、更に17時間以上になると、ほろ酔い状態となる、という結果が出ていることをご存じでしょうか。

例えば9時始業の企業であっても、6時に起きた人は21時には飲酒レベルまで機能が低下、さらに23時にはお酒を飲んでいなくても、酩酊状態ということです。 もしこのような従業員がいた場合、会社は酩酊状態の従業員に対して、残業手当を支払っているということなのです。

早く帰るのはもちろん従業員のためではありますが、企業が残業割増、21時以降は深夜割増を支払っているのが、「酩酊状態にある従業員の業務に対してである」という事実を、企業側も理解しておくことがポイントです。真にクリエイティブで生産性が高い時間にこそ、コストをかけた方がよいのではないかと企業は一度立ち止まって考えることが必要です。

誤解3:残業代が生活のために必要なのだ、は本当か?


よくホワイト化の話をするとよく言われるのが「従業員は生活のために残業をしていて、残業は必要である」という事です。

厚生労働省の過労死白書によると、精神疾患にかかった患者の一カ月平均の時間外労働時間をまとめた表が掲載されています。これによると、平成27年は一カ月あたりの時間外労働が20時間未満で86件、160時間以上が65件、20時間以上40時間未満が50件となっており、20時間未満が一番多いのが特徴です。これは26年度も同様の結果です。

また、男女共同参画会議 仕事と生活の調和に関する専門調査会の資料によると、メンタルヘルス疾患による休業者が発生すると一人当たり422万円のコストになるという試算があります。「生活のために残業をする」という視点と、メンタルヘルス疾患による企業のリスクは422万もするという調査結果、そしてメンタルヘルス疾患は一カ月あたり20時間未満が一番多いという事実・・・

企業としてどちらが企業経営にとって優先しなければならない課題か、今一度考える必要があるのではないでしょうか。

企業のホワイト化をすすめるというのは、けっして従業員視点だけではなく企業の採用や経営戦略として必要であるということを、経営者の方は理解していただけたらと考えています。
                                

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