2016/07/19

上田育弘とベストライセンス

『商標ブローカー・ビジネス』(前篇)2016上半期 公開商標 出願人ランキング1・2位

『商標ブローカー・ビジネス』(前篇)2016上半期 公開商標 出願人ランキング1・2位

 2016年5月17日に特許庁「自らの商標を他人に商標登録出願されている皆様へ(ご注意)」
という出願に際しての留意事項についての注意喚起がありました。

最近、一部の出願人の方から他人の商標の先取りとなるような出願などの商標登録出願が大量に行われています。しかも、これらのほとんどが出願手数料の支払いのない手続上の瑕疵のある出願となっています。特許庁では、このような出願については、出願の日から一定の期間は要するものの、出願の却下処分を行っています。また、仮に出願手数料の支払いがあった場合でも、出願された商標が、出願人の業務に係る商品・役務について使用するものでない場合(商標法第3条第1項柱書)や、他人の著名な商標の先取りとなるような出願や第三者の公益的なマークの出願である等の場合(同法第4条第1項各号)には、商標登録されることはありません。したがいまして、仮にご自身の商標について、このような出願が他人からなされていたとしても、ご自身の商標登録を断念する等の対応をされることのないようご注意ください。

 2013年頃から商標の出願手数料を支払わずに大量の出願をする「上田育弘」およびその会社「ベストライセンス株式会社」は、特許庁および弁理士業界では問題視されていました。「iOS8」「トクホ」「アンテナショップ」「介護ロボット」「精神鑑定医」「脱原発」「セット割」「スマホ家電」など他の企業や団体がすでに使用している商標名を中心に、出願手数料を払わずに商標出願し続けています。

「民進党」もベストライセンスが先に商標登録出願していたため、いまだに商標がとれていません。


民進党が商標出願したのが、2016年3月14日。ベストライセンスが商標出願したのが、2016年3月11日。さらに区分コードを変えて4月3日にも商標出願。民進党の名前は変えられないので、ベストライセンスが審査ではねられるまで待っているのが実情。

今回、特許庁のリリースに伴い、大手一般メディアでも取り上げられるなど社会問題化しています。ネットニュースで報道された翌日には一般の新聞に掲載されていますので、業界ニュースの枠を超え一般事件として認識された方もいらっしゃるかもしれません。

5月30日毎日新聞ニュース
一個人が出願乱発 特許庁が注意喚起

6月27日産経ニュース
商標の登録諦めないで 特許庁呼びかけ 自撮り 歩きスマホ ・・・先願され断念例も

6月30日朝日新聞デジタル
商標乱発、国全体の1割出願 男性 あくまでビジネス

具体的な数字を見てみましょう。知財ラボの「公開商標公報出願人ランキング」は以下のような状況になっています。

2014年公開商標公報 出願人ランキング
1位 上田 育弘                           6,376件
2位 株式会社資生堂                    458件
3位 花王株式会社                       423件
4位 株式会社サンリオ                   359件
5位 富士通株式会社          351件
25位 ベストライセンス株式会社   133件

 上田氏の出願は2014年5月から急に増え始め、5月だけで1,097件。7月には1,523件の出願がありました。また、上田氏の会社「べストライセンス株式会社」は12月から出願を開始。2014年だけで上田氏関係の出願数は6,509件。2位の資生堂と比較しても、その異常さが目につきます。

2015年公開商標公報 出願人ランキング
1位 ベストライセンス株式会社   8,130件
2位 上田 育弘              6,656件
3位 星 考一                848件
4位 株式会社資生堂           656件
5位 株式会社サンリオ          483件
※1位2位合わせ14,786件

2016年 上半期
1位 ベストライセンス株式会社   8,693件
2位 上田 育弘            3,042件
3位 株式会社サンリオ          602件
4位 株式会社資生堂           344件
5位 株式会社コーセー          249件
※1位2位合わせ 11,735件

 本来、出願登録には1件(1区分)あたり12,000円の登録手数料を支払わねばならず、仮に2015年の14,786件を最低額の1区分で計算すると\177,432,000。約2億円を特許庁に支払う必要があります。

特許庁の注意喚起も意に介さず、産経新聞の取材にも「特許庁の文書は商法上、一般的な事象であって、コメントする必要もないと思う」とコメントしています。

1994年弁理士登録。2013年登録抹消


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