2016/07/11

ノベーションと競争戦略

ゲームのルールを変えたものが勝つ「オープンイノベーションによる知的財産戦略」

ゲームのルールを変えたものが勝つ「オープンイノベーションによる知的財産戦略」

日本のオープンイノベーションの取り組みの現状を可視化・共有を目的とした「オープンイノベーション白書 初版」が2016年7月8日、策定されました。

多様化する顧客ニーズやIT化による製品のコモディティ化など、日本企業を取り巻く競争環境が厳しさを増す中で、既存のリソースのみで新たな顧客の価値を生み出すのは難しい状況であり、世界中に広がるリソースを活用する。オープンイノベーションは、組織の枠組みを超えて専門の技術を持つ企業に外注することで、短期間で大きなリスクを取ることなく新製品を開発できるメリットがあります。

オープンイノベーション戦略とは


 オープンイノベーション戦略とは、ハーバード・ビジネス・スクールのヘンリー・チェスブロウ准教授(当時)によって提唱された概念です。イノベーションを起こすために、企業内部の経営資源・アイデアのみに頼らず、大学や他企業と積極的に連携し、社外組織のアイデアを有効活用し、他社には自社アイデアを提供し活用してもらうことで、社会的なインパクトを生み出すことができるというもの。

以前はクローズドイノベーション戦略によって先行者利益を長期間確保することができましたが、開発の速度が遅くなったり、模倣、漏えいのリスクと常に戦う必要があります。徹底的に秘匿化する方法もありますが、技術者の流出により知識やノウハウが外部に漏れることがあります。
 
 東芝と提携しているサンディスクの元技術者が、転職先の韓国半導体メーカーにNAND型フラッシュメモリーに関する最先端技術の研究データを流出させた技術流出に関する事件や、韓国の大手鉄鋼メーカー・ポスコが新日鉄住金の元社員から鉄鋼に関する先端技術を入手した事件などがあげられます。この場合、起訴することで秘匿技術情報がオープン化されてしまう点に問題があります。

また、2015年度模倣被害調査報告書(特許庁)によると、中国67.0%・台湾19.7%、韓国19.7%とアジア地域での模倣被害が依然として高水準にあり、特に中国での被害率が吐出しています。中国で訴訟になった場合、欧米や日本企業が被告になるケースがほとんどな上、高額の損害賠償請求を支払いを命ずる判決も出されるようになっている。今後さらに高額化することが予想されています。

ゲームのルールを変えたものだけが勝つ


 業界や市場で主導権を取るために、あえてオープン化する。技術開発は大事だが、使われなければ意味がない。戦略の失敗を戦術で補うことはできません。イノベーションを生むのは、日本が得意とする技術だけではなく、ビジネスモデルが重要です。

例えばアップル社のように、OSはクローズにしアプリの開発使用はオープンにしてコンテンツを開発してもらう。他社に任せる部分の線引きを巧みに行うことで儲かる仕組みをつくること。今後、オープンイノベーションの推進による、日本産業の世界的競争力の強化がさらに重要になります。

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